悪い言葉を焼く紙人形まつり
どんな伝承か
腰越小学校で、ネ・サ・ヨ人形まつりという催しが行われた。語尾にネ、サ、ヨを連発する言葉づかいを改めさせようというもので、子どもは紙人形を用意し、悪い言葉を多く使った日は黒く、ほとんど使わなかった日は青く塗る約束にした。母親約二百人とPTAが加わり、町ぐるみで二週間続けて二千五百枚を集め、黒く塗られた人形だけを焼いた。会長は、悪い言葉は炎に焼き捨てられ、この町にはきれいな言葉しか残っていないと挨拶したという。著者は、これは流し雛やドンド焼、七夕の人形送りと変わらぬ祓いの形式だと見ている。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
現代の迷信(今野圓輔・現代教養文庫・1961年(昭和36年))
『現代の迷信』は、今野圓輔が昭和三十六年に著した、現代の俗信を一般の読者に向けて説いた読み物である。昭和三十年代の新聞・雑誌の報道や聞き書きを主な材料に、縁起かつぎ、前兆・占い・禁忌・まじない・願掛け、憑きもの落としの殺人や新興宗教の騒ぎまでを全国から拾い集めている。「現状」「過誤と真実」「その背景」「迷信論」の四部から成り、巻末に読者の問いに答える迷信身の上相談を付ける。