大神神社の交通安全神符と車の祈禱
どんな伝承か
奈良県の大三輪山にある大神神社では、西大寺町の奈良自動車学校を卒業した五千人に交通安全の神符を授け、さらに三百人もの人に航空安全の守り札を授与した。自動車の車体ごと受けるお祓いも一日平均三十台を超える盛況ぶりだったという。自動車の普及とともに高まる交通安全への願いに応えて、神社が新しい札や祈禱を次々に打ち出していた当時の様子を伝える例で、京都の須賀神社や安井金比羅神社が交通神社の看板を掲げたことと並べて紹介されている。
原典より
自動車ボデーのご祈禱は一日平均三〇台以上という盛況ぶりにおそれいるしだい。—— 現代の迷信(今野圓輔・現代教養文庫・1961年(昭和36年)) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
現代の迷信(今野圓輔・現代教養文庫・1961年(昭和36年))
『現代の迷信』は、今野圓輔が昭和三十六年に著した、現代の俗信を一般の読者に向けて説いた読み物である。昭和三十年代の新聞・雑誌の報道や聞き書きを主な材料に、縁起かつぎ、前兆・占い・禁忌・まじない・願掛け、憑きもの落としの殺人や新興宗教の騒ぎまでを全国から拾い集めている。「現状」「過誤と真実」「その背景」「迷信論」の四部から成り、巻末に読者の問いに答える迷信身の上相談を付ける。