白い旗が立つおさいの家の跡
どんな伝承か
塔寺に、通称おさいの家という地名がある。村南のゆるやかな傾斜地で、一部は畑、一部は杉林であり、東と南が開けて旧坂下町が間近に見おろされ、遠く磐梯山まで眺められる景勝の地である。土地の持主が畑を耕すと、土台石か庭石かと思われるものがいくつも出てきて、半月形やひょうたんの池の跡もあったという。ここには昔おさいという美人が住み、殿様のおめかけであったと伝えられている。日によって屋敷に白い旗が立つことがあり、その日は必ず殿様がおいでになるので、あの旗は殿様を迎える印だろうと村人が噂した。塔寺立木観音の三仏堂にある脱衣婆は、おさいの家にあったものだという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
会津坂下町史 1(民俗編)――伝説(会津坂下町(編・山口弥一郎ほか)・会津坂下町史・自治体史(民俗))
福島県会津坂下町の自然伝説・歴史的伝説・信仰伝説を網羅する。