第二例:乃木大将の三階の幽霊屋敷体験
どんな伝承か
明治二、三年ごろ、二十代だった乃木希典が加賀金沢に赴いた際、戊辰戦役後で空き家だった友人萩原の三階建ての家に泊まった。三階に床をとるよう命じても老婆はなぜか二階に敷いてしまう。強いて三階に泊まると、女の声がして蚊帳の上から顔を寄せてくる気配に何度も跳ね起きるが誰もいない。一晩中安眠できず、翌朝以降も同じことが続いた。のちに、その家では先代のころ妾が不義を疑われ、三階に上げられ柱に縛りつけられて飢え死にさせられた事件があったと聞かされたという。
原典より
「昭和二六年六月二七日午後四時頃です。—— 超能力の世界(宮城音弥・1985年(昭和60年)) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
超能力の世界(宮城音弥・1985年(昭和60年))
『超能力の世界』は、心理学者の宮城音弥が、かつての著書『神秘の世界』を全面的に改訂して著した超心理学の概説書で、序に一九八五年四月の日付がある。テレパシーと透視、念力、ポルターガイストと念写、未来の予知、死後の生存を扱い、パイパー夫人ら超能力者の事例と実験・統計による研究の両方を紹介する。六章と結語から成り、意識的・無意識的なサギの問題にも一章を割く。