年取りの宮で畳を被る博奕打
どんな伝承か
二人の博奕打がいて、二人ともいつも大負けばかりで食うようも飲むようもなかった。年取りの晩も行く所がなく、ある神の宮に行って泊まったが、着て寝る物もないので、そこにあった畳を一枚被って寝た。元朝の朝に目を覚ました一人が、おい今年は繁昌繁昌だなと言った。畳を半畳ずつ被っていたのを半畳半畳と掛けたのである。もう一人が、半丁半丁なら丁だと受けて、二人は大喜びをした。もっともその年に二人の縁起が当たったかどうかは分からないという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
佐々木喜善全集 1(佐々木喜善・佐々木喜善全集・1986年(昭和61年))
『佐々木喜善全集 1』は、佐々木喜善の著作を遠野市立博物館が編集・発行し、昭和六十一年に刊行した全集の第一巻である。岩手県の遠野・江刺・紫波・岩手などで聞き集めたザシキワラシの話、昔話、伝説を、村の古老や知友からの聞き書きと手紙による報告をもとに収める。「奥州のザシキワラシの話」「江刺郡昔話」「紫波郡昔話」「東奥異聞」「老媼夜譚」「聴耳草紙」に小篇を加えて並べ、巻末に遠野市教育長の跋と奥付を置く。