半身が蜘蛛の子と岩間の清水
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どんな伝承か
貧しい父娘があり、娘は山で青物を採っては町で売っていた。十三の春、山で美しい若者に毎日百五十文で買い取ってもらううち、若者は自分は人ではなく蜘蛛であり、娘は自分の子を懐妊したから大事に生めと打ち明けて、大蜘蛛の姿で山深く入って行った。生まれた子は腰から上は人、腰から下は蜘蛛であった。父娘は大事に育て、子は床板に穴を開けてもらって半身を出したまま木津細工や神仏の姿を作り、近隣に配って米や銭を得た。やがて長者の娘の病を、山の麓の岩間に湧く清水で癒せると言い当てて評判となり、その家は蜘蛛息子のおかげで長者になった。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
佐々木喜善全集 1(佐々木喜善・佐々木喜善全集・大正・昭和(東北民俗))
『遠野物語』の語り手・佐々木喜善が大正昭和期に郷里岩手で採集した東北の昔話・伝説の集成。冒頭の『奥州のザシキワラシの話』では、旧家の座敷に出没し家の盛衰を司るザシキワラシの諸相を集める。『江刺郡昔話』『紫波郡昔話』に続き、『東奥異聞』では不思議な縁女の話・黄金の牛・磐司磐三郎・千曳石・赤子抱き・偽汽車など奇譚を収める。
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遠野市の伝承
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