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八杯八包み瓶の下の抜壷

所在地岩手県遠野市土淵町土淵
年代大正・昭和(採集)
登場佐々木喜善
出典佐々木喜善全集 1
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どんな伝承か

ある夫婦のもとへ座頭の坊が来て宿を乞うた。その日は稲の刈上げで水切餅を搗いていたが、妻は餅を食わせたくなくて渋った。膳の折、妻が鳥類を食うかと尋ね、食わぬと答えると、この餅はとり餅だから上げられぬと言って盛った餅を鍋に戻し、昼の残飯に湯をかけて出した。坊は餅の恨みで眠れず、夜中に流し前を探って餅瓶を見つけ、椀に八杯も食った上、残りを八包みにして荷に隠し、瓶の底を抜いて夜立ちした。妻が追いかけて名を問うと、八杯八包み瓶の下の抜壷という坊様だと名乗った。帰って見ると餅は一切れもなく、瓶の底が抜けていた。

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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

佐々木喜善全集 1(佐々木喜善・佐々木喜善全集・大正・昭和(東北民俗))

『遠野物語』の語り手・佐々木喜善が大正昭和期に郷里岩手で採集した東北の昔話・伝説の集成。冒頭の『奥州のザシキワラシの話』では、旧家の座敷に出没し家の盛衰を司るザシキワラシの諸相を集める。『江刺郡昔話』『紫波郡昔話』に続き、『東奥異聞』では不思議な縁女の話・黄金の牛・磐司磐三郎・千曳石・赤子抱き・偽汽車など奇譚を収める。

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