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拾わぬ金の争いと油売

所在地岩手県遠野市土淵町土淵
年代大正・昭和(採集)
登場佐々木喜善
出典佐々木喜善全集 1
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どんな伝承か

三人連れで伊勢詣りに出た者たちが、道々もし金を三十両拾ったらどう分けるかで言い争いになった。三人で十両ずつ分けようと言う者、一番先に見つけた者が多く取るべきだと言う者、鹿撃ちでも初矢を当てた者が頭を取るのだからと譲らぬ者があり、とうとう喧嘩になった。そこへ油売りが通りかかり、話を聞いて油売る道具を路傍に下ろし、まずその金をここへ出せと言って取っ組み合う間を掻いくぐって裁きを入れた。ところがその拍子に油壺がひっくり返り、油はすっかりこぼれてしまった。拾ってもいない金の争いで、ただ損をしたのは油売りばかりであった。

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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

佐々木喜善全集 1(佐々木喜善・佐々木喜善全集・大正・昭和(東北民俗))

『遠野物語』の語り手・佐々木喜善が大正昭和期に郷里岩手で採集した東北の昔話・伝説の集成。冒頭の『奥州のザシキワラシの話』では、旧家の座敷に出没し家の盛衰を司るザシキワラシの諸相を集める。『江刺郡昔話』『紫波郡昔話』に続き、『東奥異聞』では不思議な縁女の話・黄金の牛・磐司磐三郎・千曳石・赤子抱き・偽汽車など奇譚を収める。

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