唐で獅子の首を得た日本の狐
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どんな伝承か
或る時、日本の狐が唐に渡って住んでいた。或る日、山野の獣が大勢集まって自慢話を始めると、獅子は、一声唸れば十里四方が地震になり人家の鍋釜も引っくり返ると威張った。虎も千里の藪を一走りすると誇る。そこへ日本の狐が、獅子親方も虎兄貴も自分の手業には及ぶまいと言い、虎と走せ較べをした。狐はいつの間にか虎の背に飛び乗り、果てに着く間際に飛び降りて先に出たので虎の負けとなった。怒った獅子が渾身の力で吠えると、勢い余って首が抜けて飛んだ。狐はその首を背負って日本へ帰り、それが祭礼で被る獅子頭だという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
佐々木喜善全集 1(佐々木喜善・佐々木喜善全集・大正・昭和(東北民俗))
『遠野物語』の語り手・佐々木喜善が大正昭和期に郷里岩手で採集した東北の昔話・伝説の集成。冒頭の『奥州のザシキワラシの話』では、旧家の座敷に出没し家の盛衰を司るザシキワラシの諸相を集める。『江刺郡昔話』『紫波郡昔話』に続き、『東奥異聞』では不思議な縁女の話・黄金の牛・磐司磐三郎・千曳石・赤子抱き・偽汽車など奇譚を収める。
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