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祖母に化けていた峠の年寄猫

所在地岩手県遠野市
年代大正・昭和(採集)
登場佐々木喜善、犬松、語り手
出典佐々木喜善全集 1

どんな伝承か

或る男が旅の帰りに国境の峠へ差しかかると、谷合で奇怪な声がする。木に登って窺うと大勢の猫が集まり、某殿のお頭領がまだ見えぬと話していた。その某は自分の家の名であった。やがて現れた年寄猫は、まぎれもなく自分の家の飼猫の三毛であった。猫どもは峠に隠れて通りかかった侍を襲ったが逆に斬り伏せられ、年寄猫も眉間に傷を負って逃げた。男が侍と共に血の跡をたどって家へ帰ると、祖母が転んで眉間を割ったという。侍が斬りつけると祖母は大猫になり、幾年も前に本物の祖母を食って化けていたと知れた。

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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

佐々木喜善全集 1(佐々木喜善・佐々木喜善全集・1986年(昭和61年))

『佐々木喜善全集 1』は、佐々木喜善の著作を遠野市立博物館が編集・発行し、昭和六十一年に刊行した全集の第一巻である。岩手県の遠野・江刺・紫波・岩手などで聞き集めたザシキワラシの話、昔話、伝説を、村の古老や知友からの聞き書きと手紙による報告をもとに収める。「奥州のザシキワラシの話」「江刺郡昔話」「紫波郡昔話」「東奥異聞」「老媼夜譚」「聴耳草紙」に小篇を加えて並べ、巻末に遠野市教育長の跋と奥付を置く。

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