糯米が粳米に変わった苗盗人
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どんな伝承か
早池峰山の麓の附馬牛村という所に或る百姓がいた。或る年の旱で村中の苗代が枯れ、この百姓の苗代が最もひどかったので、夜ひそかに隣村から良い苗を盗んで来て、自分の田を一枚植えた。当時は苗盗人が多く詮議も厳しく、隣村の者が来て、これは自分の所で盗まれた苗だと言い張り、秋に決着をつけよう、自分の苗は糯米だから粳米であればお前を牢へ入れると迫った。困った百姓は早池峰山へ月参りをして、この苗が粳米になるようにと願をかけた。秋に刈ってみると確かに粳米で、糯米が変わっていた。早池峰山の神は盗人神だという由来はこの辺りから出ている。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
佐々木喜善全集 1(佐々木喜善・佐々木喜善全集・大正・昭和(東北民俗))
『遠野物語』の語り手・佐々木喜善が大正昭和期に郷里岩手で採集した東北の昔話・伝説の集成。冒頭の『奥州のザシキワラシの話』では、旧家の座敷に出没し家の盛衰を司るザシキワラシの諸相を集める。『江刺郡昔話』『紫波郡昔話』に続き、『東奥異聞』では不思議な縁女の話・黄金の牛・磐司磐三郎・千曳石・赤子抱き・偽汽車など奇譚を収める。
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