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如意の珠を持つ十六肢の白鹿

所在地岩手県遠野市(片羽山)
年代不明(遠野の伝説)
登場狩人の鶴
出典佐々木喜善全集 1
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どんな伝承か

狩人の鶴がある時、片羽山の深沢の沼のほとりで狩をしていて、大きな十六肢の白い鹿を射止めた。皮を剥ごうとすると、片側を剥げばもう片側が元のように癒着き、ついに鹿は蘇って走り出した。鶴はそれを追い、今の死助権現の嶺まで追いかけて来て、とうとう射止めた。その鹿の眼玉は如意の珠というものであった。手に取ると忽ちそこに葦毛の駒が現れたので、その背に乗って家に帰り、下りるとまた駒は山の方へ駆けて見えなくなった。鶴はそれからマタギのことは何でも意のままになったという。この珠は代々この家の宝物であったが、火事のときどこかへ飛んで行ってしまい、それからは家運も昔日のようでないと村人は語る。

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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

佐々木喜善全集 1(佐々木喜善・佐々木喜善全集・大正・昭和(東北民俗))

『遠野物語』の語り手・佐々木喜善が大正昭和期に郷里岩手で採集した東北の昔話・伝説の集成。冒頭の『奥州のザシキワラシの話』では、旧家の座敷に出没し家の盛衰を司るザシキワラシの諸相を集める。『江刺郡昔話』『紫波郡昔話』に続き、『東奥異聞』では不思議な縁女の話・黄金の牛・磐司磐三郎・千曳石・赤子抱き・偽汽車など奇譚を収める。

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