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以仁王の歌から生まれた和泉田の名

所在地福島県南会津郡南会津町下山(けやき坂)
年代治承四年(1180)
登場高倉宮以仁王、五十嵐二平、語り手
出典南郷村史 第5巻(民俗編)――昔話と伝説

どんな伝承か

治承四年、宇治の平等院の戦いに敗れた高倉宮以仁王の一行が越後の小国城へ落ちのびる際、下山村を通り、村下のけやき坂を登ってここで休息された。眼下に広がる泉田集落のあまりの美しさに、王は近侍の者に村の名をお尋ねになった。この坂が京都の和泉境に似ていて懐かしく偲ばれ、登りつめ和泉境を眺むれば此処ぞ都の京路なるらん、とお詠みになった。案内していた村の重立った人々はいたく感激し、この御詠により泉田に和の字を冠して和泉田と書くようになったという。またこの坂も、京都へ上る近くの坂に似ているので京路坂と呼ぶようになったと伝えられている。

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出典の文献について

南郷村史 第5巻(民俗編)――昔話と伝説(南郷村(編)・南郷村史)

『南郷村史 第5巻(民俗編)――昔話と伝説』は、南郷村の村史民俗編のうち、第十一章「昔話と伝説」を収めたものである。奥会津に語られる昔話を方言のまま書きとめ、きのこの化け物、食わず女房、三枚のお札、天女の羽衣などを語り手の地区と名を添えて載せ、伝説では高倉宮以仁王、蛍堂、箱渕のきつね、萩山稲荷の萩太郎、天狗の飛礫などを伝える。昔話と第二節「伝説」に分かれ、末尾に参考資料の一覧を付す。

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