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楽の音を運んだオクサレ島の船

所在地岩手県大船渡市末崎町泊里(オクサレ島)
年代不明
登場上坊家の老婆
出典大船渡市史 第4巻(民俗編)――伝説

どんな伝承か

昔、末崎町の泊里に上坊という家があり、その老婆がオの皮を取っていると、どこからか心よい香りとともに妙なる楽の音が聞こえてきた。音は沖の小島のかげあたりから響くようで、老婆はオの皮のことも忘れて自然に浮かれ踊り出し、いつまでも我を忘れて踊っていたため、オはすっかり腐ってしまった。そこでこの島をオクサレ島と呼ぶようになった。事を聞きつけた村人が島かげへ行くと、小さな船が一そう漂着し、楽の音はその船から聞こえていた。船は西へも東へも動かず、老婆の家の方へ引くとやすやすと岸に上がった。船には多くの財宝が積まれており、人々は相談して社を建てた。これが中森の熊野神社の起こりだという。

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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

大船渡市史 第4巻(民俗編)――伝説(大船渡市(編)・大船渡市史)

『大船渡市史 第4巻(民俗編)――伝説』は、大船渡市が編んだ市史の民俗編である。この写しには、第六章「俚諺・俗信」の軽口・地口の類と、天候予知や吉凶の前兆、禁忌、呪法などの俗信、第七章「伝説・昔話」のうち伝説の節を収める。伝説は木・石、山、坂・洞穴・塚、水部、長者旧家、社寺・堂閣、地名などに分けて、五葉山や日頃市・末崎など市内各地の言い伝えを並べる。

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