鋤鎌を禁ずる雷神の祭日
どんな伝承か
天栄村では大山祇神社の境内に雷神が祀られている。更目木では旧暦六月十六日を雷神の祭日とし、補事として祭るが、この日は鋤や鎌を使ってはならないという。白子や中屋敷では五月の節句に柏餅を供え、青年たちが太鼓をぶつ。竜生や大槻では秋祭りに一緒に祭り、オキリカエを取り替えるという。同じ雷神を祀りながら、祭日も供え物も集落ごとに異なっている。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
天栄村史 第4巻(民俗編)――憑依と怪異・呪術(天栄村(編)・天栄村史)
『天栄村史 第4巻(民俗編)――憑依と怪異・呪術』は、岩瀬郡天栄村が編んだ村史のうち民俗を扱う巻である。第八章「信仰伝承」では、旧村ごとの鎮守と鎮守以外の神々、寺院・仏堂・修験、家や生業の神々、道切りなどの呪術と禁忌、口寄せをするワカドノ、キツネツキ、オシンメイサマ、小豆洗いなどの妖怪、講を扱う。『白河風土記』や明治十一年の神社明細帳の記載と土地での聞き書きを照らし、近世から近代への移り変わりを記す。