クソヘビを避ける涅槃会の団子
どんな伝承か
大方寺は大里にある曹洞宗の寺で、山号を華嶽山という。文明十一年に一村の菩提所として小庵を結んだのが始まりで、寛永年中に寺号が与えられた。この寺の行事に涅槃会があり、米一升を持ち寄って団子に丸めてまいた。この団子を持っているとクソヘビにかまれないという。同じ涅槃会の団子は栄林寺でも腰に差しておくとマムシにかまれないといわれ、光明寺でも山へ行くとき布切れの袋に入れて持って行くとケガをせず、マムシにもかまれないといわれた。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
天栄村史 第4巻(民俗編)――憑依と怪異・呪術(天栄村(編)・天栄村史)
『天栄村史 第4巻(民俗編)――憑依と怪異・呪術』は、岩瀬郡天栄村が編んだ村史のうち民俗を扱う巻である。第八章「信仰伝承」では、旧村ごとの鎮守と鎮守以外の神々、寺院・仏堂・修験、家や生業の神々、道切りなどの呪術と禁忌、口寄せをするワカドノ、キツネツキ、オシンメイサマ、小豆洗いなどの妖怪、講を扱う。『白河風土記』や明治十一年の神社明細帳の記載と土地での聞き書きを照らし、近世から近代への移り変わりを記す。