風の日に鎌を立てる風祭り
どんな伝承か
二百十日には嵐よけが行われ、神事として仕事を休むことが一般であった。飯豊では青年たちが区長から休みをもらい、午前一〇時ごろ、追い上げといって水田を巡り、働いている人々を水田から上げた。上がらないと罰金が科せられたという。大槻では二百十日を中心に三日間仕事を休み、嵐よけを祈願して飲食をした。これとは別に、湯本では風の強い日に風祭りといい、竹竿に鎌をつけて軒に立てるところもあった。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
天栄村史 第4巻(民俗編)――憑依と怪異・呪術(天栄村(編)・天栄村史)
『天栄村史 第4巻(民俗編)――憑依と怪異・呪術』は、岩瀬郡天栄村が編んだ村史のうち民俗を扱う巻である。第八章「信仰伝承」では、旧村ごとの鎮守と鎮守以外の神々、寺院・仏堂・修験、家や生業の神々、道切りなどの呪術と禁忌、口寄せをするワカドノ、キツネツキ、オシンメイサマ、小豆洗いなどの妖怪、講を扱う。『白河風土記』や明治十一年の神社明細帳の記載と土地での聞き書きを照らし、近世から近代への移り変わりを記す。