唱え言に神憑くオシンメ遊び
どんな伝承か
オシンメイサマは女たちに親しまれた神で、「オシンメ遊び」と呼ばれる遊びがあった。主婦たちが小祠の縁日や春秋の彼岸、地蔵講・こじら講・おかま講で宿に集まった折に行う。まず円陣を組み、一人が神体を両手に持って中央に座る。周りの者が唱え言葉を声を合わせて唱えると、中央の者が神憑りの状態になる。憑いた者に歌の注文を出せば、注文どおりの歌をうたうのだという。遊びの終わりに神体で肩を叩いてもらうと病が治るとも言われ、女とこの神との結びつきは深かった。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
天栄村史 第4巻(民俗編)――憑依と怪異・呪術(天栄村(編)・天栄村史)
『天栄村史 第4巻(民俗編)――憑依と怪異・呪術』は、岩瀬郡天栄村が編んだ村史のうち民俗を扱う巻である。第八章「信仰伝承」では、旧村ごとの鎮守と鎮守以外の神々、寺院・仏堂・修験、家や生業の神々、道切りなどの呪術と禁忌、口寄せをするワカドノ、キツネツキ、オシンメイサマ、小豆洗いなどの妖怪、講を扱う。『白河風土記』や明治十一年の神社明細帳の記載と土地での聞き書きを照らし、近世から近代への移り変わりを記す。