高知の交差点で事故を予言する女性
どんな伝承か
三、四年前、四国の高知市内のホテルに泊まった折、近くに交差点があった。ホテル内のバーに、その交差点の決まった地点で必ず交通事故が起こり、それを事前に分かるという女性がいた。どの地点と定まっているのが不思議だった。その女性は、明日の午後あたりにまた事故が起こりそうだといい、そう簡単には当たるまいと酒飲み話に笑って過ごした。翌日は忘れて旅立ったが、後日、地元の知人から、予言どおり午後三時過ぎにその地点で実際に事故があったと知らせてきたという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
妖怪の民俗学――日本の見えない空間(宮田登・宮田登・民俗学・1985年(昭和60年))
『妖怪の民俗学――日本の見えない空間』は、宮田登が一九八五年(昭和六十年)に著した、妖怪の現れる場所を論じた民俗学の書である。柳田国男と井上円了の妖怪論、幽霊と妖怪の違い、口裂け女と産女、皿屋敷、化物屋敷と下女、辻・橋・境の怪異、怪光と怪音、七不思議、通り悪魔と髪切りを、古文献や新聞記事、各地の伝承から読み解く。四章から成り、都市の空間に妖怪が現れる仕組みを軸に据える。