神体が梅と伝わる配志和神社
どんな伝承か
富士川游監修『迷信の研究』は、日本各地の民間信仰を並べたなかで植物崇拝を取り上げている。松、杉、榎、楠、銀杏などの老樹には精霊が宿るとされ、注連縄を張ってこれを祭る風があるという。その例として、陸中国一の関附近の配志和神社は、神体が梅であると言われていると記されている。同書は動物崇拝として、蛇を神とするみいさま、金属製の蛇を拝む金蛇神社、鳥を祭る白鳥さま、死んだ馬を祭る馬頭観音などを挙げており、植物崇拝もその並びで、自然物に霊を認める信仰の一つとして扱われている。
原典より
松、杉、榎、楠、銀杏などの老樹に、精霊ありとして、注連縄を張りてこれを祭る。—— 迷信の研究(富士川游(監修)・富士川游・医学史/迷信研究・1932年(昭和7年)) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
迷信の研究(富士川游(監修)・富士川游・医学史/迷信研究・1932年(昭和7年))
『迷信の研究』は、富士川游が東京の中山文化研究所で監修し、昭和七年二月の緒言を付して世に出した迷信の解説書である。迷信を思考の錯誤ととらえ、その発生の由来を説いたうえで、身体・精神・疾病・妊娠と出産・育児・禁厭・相法・卜占・天文と暦・犯罪などの欄ごとに迷信の事例を挙げ、科学的な説明を加える。同研究所の展覧会に使った説明のポスターをもとに簡潔にまとめ、巻末の奥書に参照した独逸と日本の文献を掲げる。