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瓦工場の宿直小屋に出る二つの幽霊

所在地愛知県北設楽郡設楽町田内
年代大正十二年
登場夏目小三郎、当事者、瓦職工・体験者
出典心霊不滅

どんな伝承か

大正十二年秋、三河国北設楽郡段嶺村田内のセメント瓦製造所で、四坪ほどの宿直小屋に幽霊が出るという騒ぎが起きた。夜中の十二時ごろ、老婆と孫娘の二人の幽霊が天井の隅から現れ、見た者は体がすくんで動けなくなる。職工が泊まりを嫌がるなか、兵隊上がりの夏目小三郎が棒を手に待ち構えたが、白髪の老婆が現れると体が利かなくなり、消えた後に川向こうの茶屋へ逃げ込んだ。製造所の主人も同じ目に遭い、祈禱と法要をしてようやく収まった。そこは昔、二人の溺死者が流れ着いて葬られ、石地蔵が立っていた場所だったという。

原典より

夜の十二時頃になると、老婆と孫娘の二個の幽霊が、小屋の天井の隅から現て来る。—— 心霊不滅(岡田建文・岡田建文・心霊研究・1940年(昭和15年)) より引用
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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

心霊不滅(岡田建文・岡田建文・心霊研究・1940年(昭和15年))

『心霊不滅』は、岡田建文が著し、昭和十五年に大阪の国民書院が発行した心霊研究書である。人の心霊は肉体の死後も存続するという立場から、神道の神霊の垂示を引きつつ、心霊の本質と「化精」、遠感と魂の遊離、生霊、二重体、交霊術と霊媒、霊感筆記、幽霊写真などの物理現象、幽霊の出現を論じる。序説と七章からなり、第三・四・五・七章に「例一」「例二」と番号を付けた事例を並べ、今昔物語の説話、江戸から昭和の国内の見聞、欧米の報告を挙げる。

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