七日ごとに六地蔵を巡る地蔵さん参り
どんな伝承か
人が亡くなると、家族や親類は七日を一区切りとして「地蔵さん参り」をする。地蔵札とも呼ばれる。地蔵の力によって死者を天国へ送ってもらうように頼み、あわせて後に残された者が長生きして幸せに暮らせるようにと願うためである。参るのは六つの寺院の地蔵で、二七日から七日ごとに一か所ずつ回っていくと、四十九日でちょうど六地蔵を参り終える。六か所を回らず善哉寺一か寺で済ませたり、道ばたのお堂に参ったりすることもあり、日曜日を選ぶ家が多い。正式な供養では、米と賽銭、お札、線香を携え、「南無延命地蔵願王菩薩」と書いた札を地蔵堂に貼ってくる。法華宗の家では、四十九日までに近くの法華宗の十か寺を一日で回る。
原典より
これを行なうのは、地蔵の力で死者を天国へ行かせてもらうように頼むことと、後に残った者が命ながらえて幸せに暮らせるように願うためである。—— 島根県出雲市大塚町民俗調査報告書――俗信・憑きもの(出雲市(編)) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
島根県出雲市大塚町民俗調査報告書――俗信・憑きもの(出雲市(編))
『島根県出雲市大塚町民俗調査報告書――俗信・憑きもの』は、出雲市大塚町の民俗調査報告書のうち、「XII 村の神」の章と「XIII 年中行事」の章の冒頭を収めたものである。氏神の大歳神社の祭りと由緒書、同族神・屋敷神・屋内神、札うち、講、寺、俗信、キツネに憑かれることを「サバラレル」と呼ぶ憑きもの、民間療法を、昭和五十七年ごろの聞き書きで記す。年中行事は正月準備から一月十一日の鎌初めまでで、文の途中で切れている。