鳥と亀に助けられ長者の婿となる
どんな伝承か
父を亡くした貧しい母子があり、子が父の供養の塔婆を貰う金を持って寺へ向かう途中、子どもらに捕らえられた鳥を金を払って買い取って放し、次に亀も同じように買って放した。金を使い果たして帰ると母は叱らず、それも供養になろうと言った。隣の長者が元日に氏神へ跡取りを祈ると「隣りのねんごろを貰え」と二度告げられ、洪水の日に川向うの山の木を数えて来いと試された。子は亀の背に乗って川を渡り、松が千本杉が千本と鳥が鳴いて教えたので数を答え、長者の養子となって村を栄えさせたという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
成田市史 民俗編――昔話・伝説(成田市(編)・成田市史)
『成田市史 民俗編――昔話・伝説』は、成田市が編んだ市史の民俗編のうち、口承文芸の節を収めたものである。昭和五十二年から五十四年にかけての聞き書きをもとに、話者の一覧表を掲げ、喰わず女房や猫の踊などの昔話二十六話、多古の殿様などの笑話二十二話、七不思議・巨人・塚・坂・主の話など成田の伝説十二項を載せる。昔話と笑話の題には『日本昔話集成』の型番号を付し、語り始めの句や語りの場の解説を添え、末尾に世間話の節の冒頭を収める。