建て前にクシを祭るいわれ
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どんな伝承か
ある大工の親方が、いざ建て前というときに柱を一本短く切ってしまった。家に帰っても浮かない顔をしている夫に妻がわけを尋ね、いろいろ考えたすえ、柱の下にマスを入れたらよいという知恵が浮かんだ。そのおかげで仕事も無事に済んだ。しかし、知恵のあるものを生かしてはおけないということで、親方は妻を殺してしまった。それ以後、建て前のときにはかならず角材で体の形を作り、クシ・紅・オシロイ・針・鏡など、女性に必要ないっさいのものを供えて、おまつりするようになったという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
戸田市史 民俗編(現代(市史民俗編))
埼玉県戸田市の伝説。ヌシの白い大蛇が住みカッパに引き込まれて死ぬ聖釜、汲んでも減らぬ釜の水、掘ると刀が出て掘った者が熱病で死ぬ熊木家の塚の祟り、池の釜から浮かび『美女木八幡恋しや』と鳴りつくと大水が出る水鐘、たらいで回すと子の形が消えた水子村の由来、捨てた本尊の家系の葬式に必ず雷が鳴るモリヤスジ、恋や鍋壊しを苦に荒川へ身を投げた女の地名など、水の怪・塚の祟り・霊鐘・身投げの伝説を豊富に収める市史民俗編。
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