親棄山
どんな伝承か
昔、親が年寄りになると世話が面倒だからと言って、子供が親を背負って姥捨山へ捨てに行った。それでも親は、子が帰り道を間違えないようにと、背負われながら木の枝を折って進んだ。山に着いて訳を聞いた子供は、そこまで親が自分を思っていることを知り、初めて親を大切にしなければならないと気づいた。要らないと思っていた親が自分を心配してくれていたのだと悟り、そのまま母を家へ連れて帰ったという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
新編香川叢書 民俗篇――昔話と伝説(香川県(編)・新編香川叢書)
『新編香川叢書 民俗篇――昔話と伝説』は、香川県の叢書の民俗篇のうち、第八編「口承文芸」を収めた部分である。香川県内の昔話と伝説を扱い、昭和初年からの採集の歩み、呼び名や発端・結末の句、桶屋やほうろく売り・遍路などの運び手、語り手の横顔を論じたうえで、綾上町などで聞いた未発表の昔話を話者名付きで掲げる。伝説の章は樹木・石と岩・水と池と渕・塚と穴・祠と堂・坂と山と峠と谷・動物の項目に分け、各話の末尾に伝承地の郡町名を添える。