二条院の代に禁中で再び鵺を捕らえた頼政
どんな伝承か
平家物語によると、二条院が位にあったころにも、宮中でしきりに鵺が鳴いた。そこで源頼政がふたたび召し出され、五月二十日にこれを捕らえたという。近衛帝の代に頼政が鵺を射落とした話に続く、二度目の鵺退治である。著者は、平家物語が近衛院の代と二条院の代の二度の説を載せ、諸本で年号もまちまちであることにも触れている。
原典より
應永年中二條院在位の折にも禁中で屢々鳴き賴政が再び召されて、五月二十日に捕へた—— 動物妖怪譚(日野巌・日野巌・動物妖怪譚・1926年(大正15年)) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
動物妖怪譚(日野巌・日野巌・動物妖怪譚・1926年(大正15年))
『動物妖怪譚』は、日野巌が大正六年に筆を起こし、大正十一年の跋と大正十五年の再記を添えて著した伝説の動物の研究書である。鬼・天狗・河童・人魚・雪女・龍・雷獣・狐・狸・獏・鯰・猫など二十六の項目を立て、記紀や万葉集から近世の随筆までの記事を原文の引用ごと示して起源と変遷をたどり、動物学の知識で正体を考える。總論で起原・歴史的変遷・分類などを論じ、結論では迷信から科学へ近づくことを説いて閉じる。