北野社で射殺された猫頭の怪鳥
どんな伝承か
『看聞日記』によると、応永二十三年四月二十五日の夜、頼政が射た鵺に似たものが北野社に現れた。宮仕が弓で射殺してみると、頭は猫、体は鶏、尾は蛇のようで、目は大きく光っていた。この鳥は川に流してしまったという。この出来事は天皇の耳にも届き、宮仕には褒美の品と太刀が下されたと記されている。
原典より
宮仕が弓を以て射殺すと、その形は頭は猫、身は雞、尾は蛇、眼は大きく光つてゐた。—— 動物妖怪譚(日野巌・日野巌・動物妖怪譚・1926年(大正15年)) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
動物妖怪譚(日野巌・日野巌・動物妖怪譚・1926年(大正15年))
『動物妖怪譚』は、日野巌が大正六年に筆を起こし、大正十一年の跋と大正十五年の再記を添えて著した伝説の動物の研究書である。鬼・天狗・河童・人魚・雪女・龍・雷獣・狐・狸・獏・鯰・猫など二十六の項目を立て、記紀や万葉集から近世の随筆までの記事を原文の引用ごと示して起源と変遷をたどり、動物学の知識で正体を考える。總論で起原・歴史的変遷・分類などを論じ、結論では迷信から科学へ近づくことを説いて閉じる。