トップ > 新潟県の伝承 > 佐渡市

佐渡の医師伯仙と彈三郎の短刀

所在地新潟県佐渡市(二つ岩)
年代不明
登場彈三郎、伯仙、短刀を家宝に伝えた医師(父が体験者)
出典動物妖怪譚

どんな伝承か

燕石雑志にこうある。佐渡の医師伯仙の父が佐渡にいた頃、ある夕方、近くの者が急病だと駕籠で丁重に迎えに来たので、見知らぬ家ながら出向いて薬を与えた。四、五日して病の癒えた本人が礼に訪れ、金貨を数百粒も盆に盛って差し出した。わずかな薬の礼には過ぎると怪しんで素性を問うと、男は笑って、自分は人間ではなく二つ岩の弾三郎だと名のった。医師は、獣が富んでいるのは不正の財だろうと断ったが、狸は兵火や洪水で埋もれた金を拾い集めて貧しい人を救っているのだと言う。それでも受けないので、翌日貞宗の短刀を置いて姿を消し、伯仙の家宝になったと伝える。

原典より

われは人間にあらず、二つ岩の彈三郎也、まげてこの金ををさめ給ひねこいふに、醫師頭をうち掉りて、彈三郎ならばいよいよ受けがたし。—— 動物妖怪譚(日野巌・日野巌・動物妖怪譚・1926年(大正15年)) より引用
地図で位置を見る

※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

動物妖怪譚(日野巌・日野巌・動物妖怪譚・1926年(大正15年))

『動物妖怪譚』は、日野巌が大正六年に筆を起こし、大正十一年の跋と大正十五年の再記を添えて著した伝説の動物の研究書である。鬼・天狗・河童・人魚・雪女・龍・雷獣・狐・狸・獏・鯰・猫など二十六の項目を立て、記紀や万葉集から近世の随筆までの記事を原文の引用ごと示して起源と変遷をたどり、動物学の知識で正体を考える。總論で起原・歴史的変遷・分類などを論じ、結論では迷信から科学へ近づくことを説いて閉じる。

種別から探す

狸短刀医師

佐渡市の伝承

同じ種別の伝承

同じ文献『動物妖怪譚』の伝承