納戸に仰向けに寝かせるだけの小倉
どんな伝承か
佐渡の国中でも南のほうにあたる畑野村の小倉で聞いた話では、死者は納戸へ移して仰向けに寝かせておくだけで、膝を縛って寄せかけることはせず、棺に納めるときに湯灌をするという。内海府の黒姫などでは寝棺を使う場合でも厳重にヨセルのに対し、小倉ではその形がもう見られない。湯で洗う代わりにアルコールで拭いて済ませる近代的なやり方が、ヨセユにも正式の湯灌にも取って代わった所が多いようだとも、著者は書き添えている。
原典より
高津川の鵜飼 伝承一一 4月世間話研究の目的とその分類 西郊民俗二五 4月法学と民俗学 綜合法学六 六(綜合法学刊行会) 6月府中の闇暗祭―ことに野口仮屋の祭儀について 西郊民俗二六 7月大食の話 婦人公論四八 九(中央…—— 霊魂の行方(最上孝敬・最上孝敬・葬送民俗・1984年(昭和59年)) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
霊魂の行方(最上孝敬・最上孝敬・葬送民俗・1984年(昭和59年))
『霊魂の行方』は、最上孝敬の葬送習俗に関する論説を集め、名著出版が昭和五十九年に刊行した論集である。死者の霊を家から送り出す霊送りやカラダビ、骨掛け、男女別墓制と半檀家、無縁仏、盆と施餓鬼、葬儀の水など、千葉・埼玉をはじめ各地で聞き取った習俗と既刊の報告をもとに論じる。「霊送りとその周辺」「葬送の諸問題」「葬祭の民俗」の三章に二十八篇を収め、巻末に初出一覧、大島建彦の解説、年譜、著作目録を付す。