天津日澄寺の女墓十一軒
どんな伝承か
千葉県安房郡天津小湊町天津にある日澄寺の墓籍略記を調べると、法名に「妙」の字が入るなどして女子だけを葬ったとみられる家が十一軒、逆に男子だけを葬ったとみられる家が二軒見つかる。年代を追うと、男女別の墓制がはっきりとうかがえるのは十八世紀に入ってからで、十九世紀半ばになるともう消滅に向かっていったようだと分析されている。半檀家制と男女別墓制が並び立っていた時代の名残を示す記録である。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
霊魂の行方(最上孝敬・最上孝敬・葬送民俗・昭和(民俗学))
民俗学者・最上孝敬『霊魂の行方』。日本各地の葬送習俗を実地調査し、死者の霊魂がどこへ行きどう処理されるかを論じた葬送民俗研究の集成。