虫除け札を配る谷根の風まつり
どんな伝承か
大風は収穫直前の稲に大きな害を与えるので、風まつり、八朔と呼ばれる日に、風害のないことを神仏へ祈った。九月一日に行う土地が多く、村全体ではなく各家で変わり物を作って神棚に供え、その日は仕事を休むという形が一般的である。谷根では夏土用の丑の日を風まつりの日とし、土用餅を搗いて親戚へ配った。神社では慈眼寺の僧が虫除け札をこしらえ、神前へ供えて祈祷したうえで参拝者に手渡す。この札は田圃に立てる。八朔には黄金の祝いと称して餅を搗いた。鹿島では旧暦八月一日に餅を搗いて食べ、仕事を休んだという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
柏崎市史資料集 民俗篇(柏崎の民俗)――信仰と俗信(柏崎市(編)・柏崎市史)
『柏崎市史資料集 民俗篇(柏崎の民俗)――信仰と俗信』は、柏崎市史の資料集として編まれた民俗篇のうち、第四章「文化伝承」の信仰にかかわる部分を収める。柏崎市域のムラの神社とまつり、雨乞い・虫送りなどの祈願、家の神と屋敷神、民間小祠と路傍の石仏、寺と行事、修験、庚申講や米山講などの講を、聞き書きと「白川風土記」「神社明細帳」などの記録から記す。第六節「俗信」では予兆・占い・禁忌を分類して列挙し、昭和五十八年の熱田神社の年占の結果も載せる。