千谷町に伝わる春の神懸かり行事
どんな伝承か
新潟県の千谷町には春の神懸かりの行事があり、『高志路』一三一号に報告されている。著者はこれを、鳥取県大山村高杉神社の嬲打神事や松本の犬飼山の神おろしなどと並べて挙げ、護法憑きや護法実という言葉は使われていないものの、密教や修験の流れをくむ限り、鞍馬の竹切りや吉野の蛙飛と同じ系統の行事だとしている。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本の憑きもの――俗信は今も生きている(石塚尊俊・1959年(昭和34年))
『日本の憑きもの――俗信は今も生きている』は、石塚尊俊が昭和三十四年に著した研究書である。狐・犬神・蛇などの動物霊が人に憑くという俗信と、それを操るとされる家筋について、全国の伝承と近世以来の文書を集めて論じる。出雲・隠岐・豊後・土佐では筋の家の割合や縁組の偏りを調べ、憑きもの落としの行法や家の神とのつながりまでを七章で追っている。