八代のヤワラの人呑み大蛇
どんな伝承か
八代のヤワラ(低地)に出たという大蛇の話。夏になると大蛇が餌を求めてヤワラの方へ下りてきて、鼠や鳥を食っていたという。ある朝、草刈りに出た人が、草むらに黒いものがあるのを半纏か何かと思って近寄ると、とぐろを巻いた蛇だった。その人は青くなって逃げ帰った。長さは三間ほどもあり、八代のヤワラから牛久沼の方まで這っていくのだと語られ、手でも足でもつかまえて人を呑んでしまう大蛇だと恐れられた。六ッ谷の男性(明治二十九年生)の語り。
原典より
大蛇、夏になると、餌取りにヤワラの方さ、降りて来たんだとよ。—— 竜ケ崎市史民俗調査報告書3(北文間・川原代地区)――伝説・怪異(龍ケ崎市(編)・竜ケ崎市史民俗調査報告書) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
竜ケ崎市史民俗調査報告書3(北文間・川原代地区)――伝説・怪異(龍ケ崎市(編)・竜ケ崎市史民俗調査報告書)
『竜ケ崎市史民俗調査報告書3(北文間・川原代地区)――伝説・怪異』は、竜ケ崎市史の民俗調査報告書のうち、北文間・川原代の両地区で聞いた伝説と世間話を収めた部分である。中沼の主のタニシや亀、ドウロクジンサマの大蛇、狐や狸に化かされた話、首切り田や底なし田、平将門の影武者、力持ちのジンシチなどを、明治・大正生まれの話者からの聞き書きで記す。話はムラごとに分け、話者の語りに準じて記して地区・性別・生年を添え、冒頭には話型名を付した昔話も含む。