鉢の木伝説と西明寺の名の由来
どんな伝承か
鎌倉執権の北条時頼が諸国行脚の途中で吹雪に会い、一軒の農家に立ち寄った。貧しい家であったが、旅僧を迎えて鉢に植えた梅の木を切り、囲炉裏にくべて接待したという。佐藤源左ェ門の家のことである。また時頼が民情を知ろうと農家に泊まった翌朝、その家の妻がめでたく出産した。妻は、今まで生まれた子は次々と早世したので、この子が丈夫に育つように名をつけてほしいと願った。時頼は自分の法名をとって「西明寺」と名付けたという。この子が出家して建てたのが今日の西明寺だといい、慶長の頃に越後から米沢へ移った寺なので、越後の西明寺の話かも知れないともいう。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
米沢市史 民俗編――伝説(米沢市(編)・米沢市史・自治体史(民俗))
『米沢市史 民俗編』第八章口承文芸所収の伝説。山形県米沢市に伝わる鳥獣草木・山川湖沼・地蔵社寺の伝説を採録する。