山中に並ぶ四十二体の変化観音
どんな伝承か
札所の観音堂とは別に、置賜地方には一つの場所に三十三観音の石佛を建てているところがある。白鷹町だけでも中山・松岡・鮎貝白山森・横田尻上ノ台公園の四箇所にあり、いずれも西国三十三所観音を型取ったものである。南陽市吉野地区の筋の山中にもあり、ここには観音の変化身である三十三体の観音像が石に刻まれている。大魚の背に乗った魚籃観音、柳の枝を持つ楊柳観音などである。さらに西国三十三観音として祀られる聖観音・千手観音・如意輪観音などの七観音もあり、合計四十体の石佛に地蔵二体を加えた総計四十二体が一山をおおって見事である。天保三年の建立で、これらは皆、地元民の寄進によって建てられたという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
置賜の庶民生活2(民間信仰)――俗信・ワカ・死霊(置賜民俗学会ほか・置賜の庶民生活・民俗調査)
『置賜の庶民生活2(民間信仰)』所収の禁忌・卜占・予兆・生活の中の神々・死霊。山形県置賜地方に伝わる民間信仰を採録する。