白山から飛来した御殿山の姫と二匹の大蛇
どんな伝承か
三和町と七宗町の境にそびえる御殿山の頂には白山神社が祀られている。遠い昔、加賀の白山から美しい姫が白雲に乗り、二匹の大蛇を従えて飛んできて館を構え、里人の幸せを守ったと伝わり、里人はこの山を御殿山と名づけたという。東の猿の岩は姫を守る猿の群れがたむろした所、西の高野洞の口蛇淵・奥蛇淵には供の大蛇がすみ、日に一度は山頂の姫のもとへ舞い上がったといい、岩には爪の跡らしきものも残る。頂近くの洞窟は大蛇がひと休みした所で、のちに修験者がこもった。姫が夏の夜に涼んだスズミダン、獣たちが名月の夜に集って踊ったオドリバ、万病に効くという御神水などの名も残っている。
原典より
里人はこの山をゴテンザンと名付け、長くお姫さまの徳をたたえたという。—— 美濃加茂市史 民俗編――伝説(美濃加茂市(編)・美濃加茂市史) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
美濃加茂市史 民俗編――伝説(美濃加茂市(編)・美濃加茂市史)
『美濃加茂市史 民俗編――伝説』は、美濃加茂市の市史民俗編のうち、第一三章「俗信」と、第一四章「伝説 昔話 世間話」の総説および第二節「伝説」を収めたものである。天候・農事・人事にかかわることわざと俗信、民間療法、樹木の禁忌を挙げたうえで、伊深・蜂屋・太田・三和など市内各地区に伝わる三度栗、龍宮さまの淵、火塚、山男、かぶと淵などの伝説六十四話を記す。昔話・世間話の節は含まず、伝説の多くは題に伝承地区の名を添える。