伊深の牛に来世を説いた無相大師
どんな伝承か
建武二年、花園法皇に召されて都へ上ることになった無相大師が、それまで暮らした美濃の伊深の山里を離れる日のこと。別れを惜しむ村人たちが牛を引いて見送りに来た。大師はその牛たちに向かい、お前たちは畜生の身に生まれたけれども仏性は人と変わらない、長く親しんできたのも前世からの縁である、これが今生の別れになるかもしれないが、来世は人と生まれて仏法を聞ける縁に会えと諭したと伝えられる。人と動物のあいだの生まれ変わりを認める仏教の見方を示す例として引かれている。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
超能力の秘密(新版)(ジナ・サーミナラ(著))
『超能力の秘密(新版)』は、ジナ・サーミナラが著し、一九五七年版の原書から訳され、たま出版から出た転生研究の書である。ブライディー・マーフィー事件をめぐる論争から説き起こし、エドガー・ケイシーのライフ・リーディングの事例をもとに、肉体と魂、男女の性の転換、人種をまたぐ転生、カルマと均衡の問題を論じる。序編・肉体・セックス・人種・バランス・終編の部に二十の章を収め、宗教・芸術・心理学における転生の意義で結び、訳者あとがきを付ける。