疫病を戸で防いだ戸引の由来
どんな伝承か
時代はわからないが、その昔、疫病が流行したとき、戸引より上の方に十五戸の部落があった。人々はこの流行病を防ごうとして門を建て戸を造り、上下の部落の出入りを禁じたところ、疫病から免れることができたという。これ以来、この地が戸引という地名になったと伝えられる。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
船引町史 民俗編――昔話と伝説(船引町(編)・船引町史)
『船引町史 民俗編――昔話と伝説』は、船引町が編んだ町史民俗編のうち、第十一章「昔話と伝説」を収めたものである。昭和五十三年春から町内を回って集めた昔話を話者の名を添えて土地の言葉のまま載せ、坂上田村麻呂や安倍貞任にまつわる地名・社寺の由来など町内の伝説を併せて記す。第一節では語り収めの句、葉煙草ののし作業を語りの座とした伝承の環境、語り手の系譜を論じ、第二節では伝説を自然・歴史・宗教の三つに分けて紹介する。