供物を奪う日吉社の狐
どんな伝承か
沖村の字宮浦にある日吉社の裏手には、むかし狐が棲んでいたという。夜、社の前を通る者の着物や食べ物を奪い、祭りの晩には姿を現わして酒を飲んだと語られる。食べ物を分けてやらずにいると、きまって何か悪いことが起こるといわれたので、ムラの者は狐に逆らおうとしなかった。
原典より
字宮浦の日吉社の裏には、むかし、狐が棲んでいて、夜、神社の前を通る人の着物や食物を取ったり、祭りのときに出てきて酒を飲んだりしたといわれる。—— 西春町史 民俗編2――霊と神・祈禱・怪異(西春町(編)・西春町史) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
西春町史 民俗編2――霊と神・祈禱・怪異(西春町(編)・西春町史)
『西春町史 民俗編2――霊と神・祈禱・怪異』は、西春町が編んだ町史の民俗編である。九之坪・岡・沖村・石橋など町内の各ムラに残る御嶽山や塚、堂、小祠、石塔、家の神、祈禱師、祈願と参詣、霊威と祟り、狐や狸の怪異と憑きものを、聞き書きと『徇行記』や村絵図などの記録から記す。霊と神、祈願と参詣、霊威と怪異の三節に続けて、第十二章の伝説の節を大字ごとの十九項に分けて並べ、五条川の大蛇の目撃談で結ぶ。