九のつく丑の日に搗かぬ餅
どんな伝承か
文部省の迷信調査協議会が昭和二十一年に全国の小学校を通じて集めた慣習調査で、秋田県の農村にあたる仙北郡千屋小学校の区域から報告された俗信。九のついた丑の日には餅をつかないという。同書は農漁村の日常生活に関するものの第八十九例としてこれを載せ、所在は前条と同じ「同右」と記す。第三章の数に関するものの項にも「九の付いた丑の日に餅をつかない・・・・・・秋田(農)」として再び挙がり、巻末の解説では、丑の日に餅つきをしない秋田・三重の例に続けて、九のついた丑の日の禁忌として紹介されている。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本の俗信 1――迷信の実態(迷信調査協議会(編)・日本の俗信・1949年(昭和24年))
『日本の俗信 1――迷信の実態』は、迷信調査協議会が編み、昭和二十四年に初版を出した迷信調査の報告書で、昭和五十四年に洞史社が復刻した。文部省が昭和二十一年に企画し、全国の小学校を通じて行った慣習状況調査をもとに、暦・日の吉凶・方角・妖怪・占い・民間療法・農漁業にまつわる迷信を統計と解説で扱う。第一章を古畑正秋・今野圓輔らの分担執筆とし、第二章に昭和二十四年度調査の手引、第三章に各地の言い習わし集、第四章に天文暦法の迷信の解明を置く。