中山観音で岩田帯に受ける安産の祈祷
どんな伝承か
昭和二十一年十一月から翌年二月にかけて文部省が全国の小学校を通じて行った慣習の調査では、病気やお産のときにどの神仏にどんな方法で願うかが尋ねられた。長谷部言人が回答の方法を書き出したお産の項には、中山観音で岩田帯に祈祷をしてもらうという答えが見える。同じ項には、山の神から枕を借りる、稲荷から借りた枕を二つにして返す、稲荷で腹帯を受けるといった答えも並んでいる。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本の俗信 2――俗信と迷信(迷信調査協議会・日本の俗信・1951年(昭和26年))
『日本の俗信 2――俗信と迷信』は、迷信調査協議会が文部省への第二回報告書として編んだ答申書で、まえがきに昭和二十六年十二月の日付がある。迷信の定義や時代性、俗信と生活慣習の区別を委員たちが論じ、食い合わせや守札、憑きもの、河童の名称の分布、迷信による殺人の精神鑑定例などを取り上げる。総論と座談会、各論、結婚・妊娠の迷信の解明、新聞の社説・投書を集めた附録の四章から成る。