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平時忠の子孫が守る能登の時国家

所在地石川県輪島市町野町(時国家)
年代伝承・近世〜現代
登場平時忠、時国、伝承者、能登へ落ちのびた平家の公卿、時国家を建てた平時忠の子
出典日本人物語5――秘められた世界

どんな伝承か

金沢から列車とバスを乗り継ぎ、輪島から白米を過ぎて町野に入ると、平家の子孫として名高い時国家がある。壇ノ浦で敗れた平家一門のうち、平時忠の子の時国が建てた家と伝わり、江戸初期からの古文書が数多く残る。時国家は上と下の二家に分かれ、今は石川県の重要文化財として誰でも見学できる。時忠が十六人の家来と落ちのびてから数百年、村の家はみな同じ苗字を名のり、明治の末まで村の中だけで縁組みをしたという。凶作の年には家屋や山林を担保によそから米を借り、農民に分け与えたことも文書に残る。近くには時忠の墓がある則貞や若山という寂れた平家部落もある。

原典より

この村に平時忠が十六人の家来とともに落ちのびてから数百年間は、村の全部の家が同じ苗字を名のって、明治の末頃まで村の中だけの結婚が続けられ、なかなかの美人が多かった。—— 日本人物語5――秘められた世界(関敬吾(編)・日本人物語) より引用
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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

日本人物語5――秘められた世界(関敬吾(編)・日本人物語)

『日本人物語5――秘められた世界』は、日本人の暮らしの奥にある秘められた信仰や伝承を扱った叢書『日本人物語』の一冊である。境の神や通過儀礼を論じる序論に続き、入らず山や隠れ里、竜宮、平家谷、埋蔵金、生まれ代わり、あの世を見た話、魔法使い、生霊、秘密結社、狐憑きなどを、伝承と昭和三十年代までの新聞記事・見聞を織りまぜて述べる。序論「生活文化の秘密性――はじめに」の後、「奇蹟」「不気味な神々」などの区分の下に短い節を並べる。

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