身長二メートル三十一センチの巨人症
どんな伝承か
長野県上水内郡信州新町の松坂良光は、小学校六年のころから急に背が伸びはじめ、二十五歳のときには身長二メートル三十一センチ、体重百二十キロに達していた。頭が痛む、疲れる、物覚えが悪くなったと訴えて診てもらうと、脳下垂体の前葉に腫れものができ、ホルモンの分泌を刺激していたことがわかった。いわゆる巨人症である。東大医学部で男性ホルモンによる治療と切開手術を受け、ようやく背丈の伸びは止まった。いまは病院の職員として働いていると本書は伝えている。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本人物語5――秘められた世界(関敬吾(編)・日本人物語)
『日本人物語5――秘められた世界』は、日本人の暮らしの奥にある秘められた信仰や伝承を扱った叢書『日本人物語』の一冊である。境の神や通過儀礼を論じる序論に続き、入らず山や隠れ里、竜宮、平家谷、埋蔵金、生まれ代わり、あの世を見た話、魔法使い、生霊、秘密結社、狐憑きなどを、伝承と昭和三十年代までの新聞記事・見聞を織りまぜて述べる。序論「生活文化の秘密性――はじめに」の後、「奇蹟」「不気味な神々」などの区分の下に短い節を並べる。