病を招くと告げられた土田家の家宝
どんな伝承か
上河内町の土田新助家には、先祖から家宝として伝わる禁制板と、槍・大刀・小刀が一振りずつあったという。明治三十九年、土田家の叔父が何年も病床に臥し、母のもよが介抱していたところ、ある人が訪れ、秀吉から賜わった槍や刀、お墨付きがあまりにあらたかであるから病人が絶えないのだ、宮に預けよと告げた。区の氏神では格式が低すぎると言われ、小刀とお墨付きは栗田部の岡太神社へ、大刀は鯖江誠照寺本山へ、槍は河内の氏神へそれぞれ預けた。ところがいつのまにか槍と小刀は行方不明になり、今は禁制板だけしか残っていないという。
原典より
当町の土田新助家には、先祖から家宝として伝わっている禁制板と、それに槍・大刀・小刀がそれぞれ一振りずつがあった。—— 鯖江市史 史料編 第1巻(民俗編)――伝説(鯖江市(編)・鯖江市史) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
鯖江市史 史料編 第1巻(民俗編)――伝説(鯖江市(編)・鯖江市史)
『鯖江市史 史料編 第1巻(民俗編)――伝説』は、福井県鯖江市の市史のうち、史料編第一巻の民俗編にあたる巻である。市内の各町に伝わる伝説を、町名を添えて収め、泰澄・親鸞・弁慶にまつわる木や岩、山姥やてんぐ、たたりのある一本杉、地名の由来を記す古文書の写しなどを載せる。自然物・岩石・動物・家屋敷・城跡・道・橋・寺院・塚墓・人物・事件の項に分け、後半には昔話・笑い話・果なし話と田植え唄などの民謡を置く。