千人針に書いた「我敵大勝利」
どんな伝承か
一九四二年に保釈されたのち、王仁三郎は亀岡の中矢田農園の質素な家に落ち着いたが、その言動は当局に厳しく見張られていた。それでも、ひそかに訪ねてきた出征間近の若い信者には「逃げ隠れして早く戻って来い」と告げ、千人針には「我敵大勝利」と書いたという。さらに「今度の戦争は生き残るのが第一の神徳だ」とはばかることなく言い切り、信者たちに命を守る肌守りを授けた。
原典より
王仁三郎は、「今度の戦争は、生き残るのが第一の神徳だ」と憚るところなく言い切り、信者たちに生命を守る肌守りを授けた。—— 出口王仁三郎(村上重良・村上重良・近代民衆宗教史・1973年(昭和48年)) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
出口王仁三郎(村上重良・村上重良・近代民衆宗教史・1973年(昭和48年))
『出口王仁三郎』は、村上重良が昭和四十八年に著した大本教の指導者出口王仁三郎の評伝である。丹波穴太村の小作農の家に生まれた上田喜三郎の生い立ちと修行から、出口直との出会いと大本教の拡大、大正維新と不敬事件、『霊界物語』の口述や入蒙、昭和神聖会と大弾圧、法廷での闘い、晩年までをたどる。「故山の夢」「道の大本」「人類愛善」の三章に分けて叙述し、巻末に略年譜と参考文献を付す。