棺が飛ばされた荼毗沢の由来
どんな伝承か
森岳のあたりに、業人婆と呼ばれた老婆がいた。その葬式の日、大風が吹いてダミが飛ばされ、山の南側の沢まで運ばれてしまったという。その沢には大きな槻の大木があり、飛ばされたダミはその木に引っ掛かっていたと語られる。以来この沢を荼毗沢と呼ぶようになった。ダミ沢という者もあれば、ババ沢と呼ぶ者もあるという。温泉の運動場のあたりから見て、山の南手にあたる沢がそれだと土地の人は言い伝えている。
原典より
泉沢だが、長信田だが、あすこの辺の、まあええ、業人婆であったべんす、葬式にそれ、葬式の時に大風で、ダミ飛ばさえで行ってそえ、温泉に運動場あるべし、あの山の南の方の沢だ。—— 日本伝説大系 第2巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房)・現代(編纂)/伝承(口承)) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第2巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房)・現代(編纂)/伝承(口承))
『日本伝説大系 第2巻』所収の「文化叙事伝説」64話(岩手・宮城・秋田)を、各話の伝承地(市町村〜字レベル)とともに収める。