貝殻を積み上げた鹿狼山の巨人
どんな伝承か
昔、ある山に長い手を持った一人の仙人が棲んでいた。動物が好きで、老いた鹿と白狼とを可愛がっていたという。いつもこの山に腰を掛けては四方を眺めていたが、ある日、腹がすいてあたりを見回すと、東の海に貝があるのを見つけた。一つ食べてみると非常に旨かったので、それからは貝を常食にするようになった。その貝殻は麓の村に捨てられ、高く積もって丘のようになった。それが今に残る貝塚だということである。人々はこの巨人を明神として祭り、山を鹿狼山と呼ぶようになったという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第3巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房)・現代(編纂)/伝承(口承))
『日本伝説大系 第3巻』所収の「文化叙事伝説」および「自然説明伝説」全65話(山形・福島・新潟)を、各話の伝承地(市町村〜字レベル)とともに収める。