大黒天が出現した河内の大黒寺
どんな伝承か
河内南河内郡大黒村の大黒寺は、役行者が葛城で修行していた時に大黒天が現れて孔雀明王の法を授けたので、自ら出現の姿を彫って安置したのが始まりだという。以来、石川の流れの中に大黒天の像と見える小石が、一日に一個ずつ上流の金剛山から流れ出るといわれる。和泉の泉南部西葛城村には石の宝殿という行者の護摩所があって一言主神を祀り、泉北部の松尾山の松尾寺は行者が開き泰澄が中興したという。摂津豊能郡の箕面山は、行者が葛城山から北東に霊光を見て三鈷を投げたところ滝の頭の松に掛かり、行者はここで坐禅して龍宮に入り、龍樹菩薩から秘法を伝えられた地だと伝える。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第9巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房)・現代(編纂)/伝承(口承))
『日本伝説大系 第9巻』所収の「文化叙事伝説」および「自然説明伝説」全100話(奈良・大阪・和歌山・三重=近畿南部/紀伊)を、各話の伝承地(市町村〜字レベル)とともに収める。