座頭四人を葬った塚と銭掛松
どんな伝承か
元和四年五月、陸奥の国から京へ向かう四人の座頭の一行が、参宮のため鈴鹿の平野村を通りかかったところ、何者かに殺され、所持していた多額の公金を奪われた。村の人々は四人を哀れんで塚を築いて葬り、これを座頭塚と呼ぶ。また京の検校の訴えにより、奉行所は近くの一段高い「ふじやま」という塚に松を植え、その枝に犯人を捕えた者には賞金を出すとの触れを出した。この松を銭掛松と呼ぶ。結局犯人は捕まらなかったという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第9巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房))
『日本伝説大系 第9巻』は、日本伝説大系編集委員会が編んだ伝説資料集の一巻である。三重・奈良・和歌山・大阪の各地に伝わる伝説を、三輪山・安珍清姫・弘法清水・油掛け地蔵など百余りの話型ごとに集める。各話型は例話を冒頭に据えて『日本伝説名彙』などとの対応を示し、〔類話〕に伝承地と出典つきの梗概を並べ、〔文献〕に近世以前の史料の原文を添えて補う構成をとる。