玉垣に囲まれた矢中松の由来
どんな伝承か
富田八幡宮へ向かう参道の右手に、石造の玉垣に囲まれた矢中松という松が立っている。昔、藤原景清が月山に城を構えようとしたところ、山上にあった神社が障りとなったため、祈ったうえで暗い夜空へ矢を放ち、その矢が届いた場所へ社を遷したという。矢の当たった松がこの矢中松である。数十年前に枯れてしまったので、同じ場所に種子から育てた松が植え継がれ、いまも残っている。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第11巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房))
『日本伝説大系 第11巻』は、山陰の鳥取・島根両県の伝説を集めた日本伝説大系の一巻である。矮姫による穀物の伝来、大山の山くらべ、伯耆の白兎、雲州皿屋敷、七尋女房、牛鬼、隠岐の後鳥羽上皇などを、伝承地を明記した口承の例話で示し、類話と近世以降の文献を添える。「文化叙事伝説」「自然説明伝説」の部に分けて話ごとに番号を付し、凡例のとおり例話・類話・文献・参考の順に並べ、多くの話に高木・柳田による伝説名を添える。